


元禄ニ年…
四十六歳の松尾芭蕉は門人河合曾良と共に『奥の細道』の旅へ出発しました。深川の庵を出発し奥羽、北陸を経て美濃の大垣まで全行程約600里(2400キロメートル)、日数約150日間にわたる壮大な旅です。
それは西行、能因といった過去の文人たちの魂に触れる旅であり、ロマン溢れる歌枕の地を訪ねる旅でした。
『おくのほそ道』は、この旅の経験を元に五年の歳月を経て完成し、芭蕉の死後の元禄15年(1702年)刊行されました。
作品の発表からすでに300年以上たつにも関わらず、世代を越えて『おくのほそ道』は愛され、読み継がれています。
本CD-ROMは、松尾芭蕉の紀行文『おくのほそ道』全章の原文と現代語訳による朗読に、テキストpdfを加えたものです。
主に、芭蕉の足跡をたどって旅をしたい、という方のために作成しました。
わかりやすい現代語訳つきなので、
「学生の頃、古文は大のニガテだったのよねえ…」
という方でも、大丈夫です。
現代語の朗読を聴き、だいたいの内容を頭に入れてから原文の朗読を聴けば、無理なく内容が理解できるようになっています。
収録した音声は汎用性の高いmp3ファイルですので、スマートフォンなどに入れて、移動中に聴くこともできます。
また、テキスト(pdf形式)が付属しています。テキストは原文、現代語訳、詳細解説をふくみますので、「文字を見ながら聴きたい」「より詳しく学びたい」という方にもおすすめです。
これからの秋の行楽シーズン。
電車にゆられて、イヤホンを耳に挿して朗読を聴きながら、これから訪れる旅の景色にワクワクするのは、いかがでしょうか?
カタログ番号: OKU01